神戸新聞一覧

2015/11/24

楽しい食事に 体の具合にあった食器使用を

 食事には栄養を取るほかに、楽しみや団らんの場という目的があります。この目的を果たすには、きれいに食べるなどの作法も必要です。
 加齢や病気による手の変形やまひがあると、箸やスプーンを使う際に不可欠な「すくう動作」と「口に運ぶ動作」がうまくできないことがあります。
 先日訪問した80歳代男性は、長年の畑仕事のせいか、手首が動きにくくなっていました。食事ではスプーンを使いますが、手首が硬く曲がらないために食べ物を口元でこぼすことも。人目を気にして外食を避けるようになってしまいました。
 そこで柄の一部を曲げて調整し、口元に届きやすくできるスプーンを提案しました。男性はこぼす食べ物の量が減って、周りに気を遣わなくてもよくなり、今まで以上に食事を楽しまれています。家族と外食にも行くようになりました。
 スプーン以外にも使いやすい食器類があります。購入する前に一度手に取り確かめることが大切です。但馬長寿の郷福祉用具展示場で、食事で使う用具も展示しています。平日はリハビリの専門職が助言しますので、ぜひ足を運んでみてください。

(但馬長寿の郷 理学療法士)
(神戸新聞 平成27年10月3日版転載)