神戸新聞一覧

2015/11/24

口の機能 会話や体操で維持改善を

 体は動かさなければ衰えます。口も例外ではありません。使わないでいると機能が低下し、声を出せなかったり、飲食物をうまく飲み込めなかったりするなどの障害が現れます。
 先日お会いした80歳代女性は、耳が非常に聞こえにくい方でした。そのため家族が紙に書き、本人が首を振って受け答えをしていました。もともと全く声が出ないわけではありませんでした。話をする機会が減ったことで、結果的にほとんど声が出せなくなっていたのです。
 そこで、時間をかけて徐々に発話を促すことにしました。最初は小声で滑舌も悪かったのですが、次第に言葉が聞き取りやすくなっていきました。ご家族も驚くほどの回復ぶりでした。この女性はさらにしっかり話せるよう、デイサービス利用時にも、おしゃべりをして口の機能を高めるようにしています。
 今後、独居の高齢者や夫婦二人暮らしの増加などにより、家庭で会話をする機会の少ない方が増えてくるのではないかと思います。普段の生活やデイサービスで、積極的に口の体操やおしゃべりをして、口の機能を維持、改善するようにしましょう。

(但馬長寿の郷 理学療法士)
(神戸新聞 平成27年10月17日版転載)