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2015/11/24

認知症の原因 鑑別診断で知り、適切な治療を

 認知症には、よく知られるアルツハイマー型のほかにも、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭型などさまざまなタイプがあります=グラフ。 認知症は原因となる疾患によって症状は異なるため、適切な治療やケアを受けるには、原因疾患の鑑別診断を受けることが重要です。
 先日、70歳代後半の女性に出会いました。記憶障害はそれほど重くないのですが、夜中に大声を出したり、いつの間にか家の外へ出歩いたりすることが増えていたそうです。さらに「赤い服を着た子供が向かってくる」と訴えるなど、実際にはいない人や動物が見える幻視という症状も現れ始めていました。
 心配した家族がかかりつけ医に相談し、認知症専門医を受診すると、レビー小体型認知症と診断されました。この女性はその後、正しい服薬に加え、幻視に影響を与えていると思われる物を片付けるなど生活環境を整えることで、症状が軽くなりました。
 認知症は、原因に応じて治療やケアの方法に違いがあります。「認知症かも」と思ったら、まずはかかりつけ医やお近くの地域包括支援センターにご相談ください。

(但馬長寿の郷 作業療法士)
(神戸新聞 平成27年9月19日版転載)