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2021/04/13

フレイル予防  65歳過ぎたら意識して

 フレイルという言葉をご存じですか?フレイルとは体力や気力の余力が減り、介護が必要となる一歩手前の状態のことです。

 75歳以上の高齢者の問題と思いがちですが、実際は65歳を過ぎた高齢者から予防に取り組む必要があることが分かってきました。

 チェック票はフレイルの兆しがないか確認するために兵庫県が作成したもので、一つでも該当すると注意が必要です。この票を用いて県内で地域の高齢者が集う場で調査し、約3900人から回答を得た結果、65~74歳で47%、75歳以上で46%に一つ以上チェックがつきました。高齢者の年代間での差異はほとんどなく、チェック項目数で比較しても各年代で同様の結果となっています。つまり75歳からではなく65歳を過ぎればフレイルを意識した生活を送ることが望ましいようです。

 フレイル予防は、自身にフレイルの兆しがないか知ることが大切です。チェックのつく項目があれば、それがあなたの注意すべきことです。この票をフレイル予防のヒントとして活用してはどうでしょうか。

(但馬長寿の郷 理学療法士) (神戸新聞 令和3年4月3日転載)