神戸新聞一覧

2020/08/03

フレイル予防 生活様式に合わせ運動を

 新型コロナウイルス感染症対策として4月、緊急事態宣言が出されました。人との接触を7~8割減らすことや「3密(密閉、密集、密接)」を避けることなどが要請され、多くのイベントや会議などが中止されました。

 高齢者が通っていた体操教室やサロン、「ミニデイ」なども中止され、外出や体を動かす機会が少なくなった方も多いと思います。厚生労働省も、高齢者が不活発な生活を続けることで体や心が衰えることを問題視し、「フレイル予防」の対策を進めるよう求めています。

 フレイルとは、虚弱や衰弱を意味し、介護状態になる一歩手前の状態です。今までできていたことが億劫になったり、時間が掛かるようになったりします。

 フレイルを予防するには、普段から活動的な生活を心掛けることが大切です。感染拡大を予防する「新しい生活様式」を実践しつつ、日頃から活動量の低下が気になる方は、これを機会に閉じこもりがちな生活を見直し、生活様式に合わせた運動習慣や社会参加を意識して、フレイル予防に努めましょう。

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 令和2年7月11日転載)