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2020/10/20

認知症カフェをご存じですか? 悩みを共有して安心感

 認知症カフェは本人や家族、医療・介護の専門職、地域の人など、誰でも参加できる集いの場です。但馬では25カ所が月1回の頻度で活動しており、実施主体は社会福祉協議会や介護保険事業所、NPO法人などさまざまです。

 お茶を飲み、雑談をして過ごしたり、介護者同士が情報交換をしたり。認知症の対応方法や若年性認知症についての悩みを、専門職に相談もできます。認知症の人がお菓子作りや音楽療法を経験するなど、取り組みも多様です。

 先日、養父市の認知症カフェ「ここあん」に参加しました。認知症の介護を経験した「先輩」の助言で専門医を受診し、症状が落ち着いたという話も出ました。ある家族は「精神的にぎりぎりまで追い込まれていたが、対応の仕方を教えてもらい、悩みを共有することで、大変気が楽になった」と話していました。

 認知症について相談相手がいない人は、悩みを共有できる認知症カフェの活用をお勧めします。開催状況は地域包括支援センターに問い合わせてください。但馬長寿の郷のホームページにも掲載しています。

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 令和2年10月3日転載)