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2019/08/05

転倒防止体操 下肢の筋力など維持強化

 「カーペットや敷居などのちょっとした段差によくつまずくようになった」「フローリングで足が滑っても踏ん張れずフラフラしてしまう」

 このような経験はありませんか。これらは足腰の筋力など身体機能の低下が原因で、転倒の予兆です。特に高齢者は、転倒が骨折など寝たきりにつながる大きな事故につながるため、早期の対策が必要です。

 転倒防止のポイントは、下肢の筋力や柔軟性など体力の維持強化と、段差をなくす、手すりをつけるなど住まいの環境整備です。今回は自宅で簡単にできる「太もも」と「お尻」の筋力を鍛える体操を紹介します。

 太ももの筋肉には、椅子に座った状態で膝をまっすぐ10秒間伸ばす。この時、つま先を立てるとより効果的です。これを左右交互に行います(写真①)。お尻の筋肉には、つま先立ちです。壁などを使って体を支え、お尻の穴を締めるように意識しながら、これも10秒間、背伸びをするように伸び上がります(写真②)。1日5回(セット)程度から始め、徐々に増やしましょう。無理のない範囲で毎日続けることが重要です。

 

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 令和元年7月27日転載)