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2018/07/13

医師との付き合い方 普段の体調 的確に把握を

 在宅で元気に安心して暮らすためには、病気やけがをしないことはもちろんですが、病気と上手に付き合うことも大切なことです。

 先日、低血圧症で定期的に通院治療されている80代後半の男性宅を訪問しました。普段の歩行に全く問題はありませんが、血圧が下がり過ぎると頭がぼうっとし、足元がふらついて転倒することがしばしばあるそうです。

 病気と上手に付き合うには、定期的に受診し、その際、必要な情報を医師に伝えなければなりません。血圧の治療の場合は、自覚症状に加えて、普段の血圧値などを的確に伝えることが有効です。

 しかし、この男性は1人暮らしではありませんが、毎日、測定することが難しい状況でした。そこでデイサービス利用時に測った血圧値を、医師の受診時に見せ、治療の参考にしてもらうことにしました。

 血圧値に限らず、日常生活の中で治療に有益な情報はたくさんあります。しかし本人や家族がその情報を記録し、医師に的確に伝えることは簡単ではありません。ですから、普段利用しているデイサービスや訪問看護の記録なども活用してみましょう。

 

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 平成30年6月23日版転載)