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2019/06/13

熱中症の予防 こまめな水分補給などを

 熱中症は梅雨の時季から9月頃にかけて起こりやすく、死に至る場合もあります。南但消防本部によると、昨年5月~8月に熱中症の疑いで救急搬送された80人のうち44人は65歳以上で、高齢者には特に注意が必要です。

 症状は、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、体のだるさなど。重症になると意識障害やけいれんを引き起こします。高齢者は、暑さを感じにくい▽汗をかきにくい▽喉の渇きを感じにくい-など体温調節機能が低下しているため、自覚がないまま発症する恐れがあります。家の中でも室温や湿度が高いと発症することがあり、油断は禁物。心臓や腎臓の働きが低下していると重症化する恐れもあるので、注意してください。

 予防には、①室温をこまめに確認し、28度を超えないように扇風機やエアコンで調整する②通気性が良く、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する③外出時には日傘や帽子を用い、正午~午後3時ごろの外出は可能な限り控える④室内でも、喉の渇きを感じなくてもこまめに水分を補給する-などがあります。

 熱中症を疑う症状がある場合、ためらわずに救急車を呼びましょう。

 

(但馬長寿の郷 保健師)

(神戸新聞 令和元年6月8日転載)