神戸新聞一覧

2019/07/02

電動アシスト車いす 急な坂道 介助の負担軽減

 両膝の強い痛みで歩行に支障のある80代の女性から相談がありました。

 自宅は高台にあり、急な坂道か階段を通って外出する必要があります。かかりつけの医師から膝の負担を減らすように言われており、外出時には車いすを使って夫が介助していました。しかし坂道が急で、高齢の夫にも徐々に負担になっていました。楽しみのひとつだった夫婦での外食も難しくなり、心が沈んでおられました。

 そこで、電動アシスト付き車いすの利用を提案しました。介助者の押す力をセンサーが感知すると、モーターが自動で作動し、急な坂道も楽に上がることができます。介護保険を使ってレンタルできることが、利用に踏み切った大きな理由でした。

 この車いすを使うことで、夫の負担は飛躍的に楽になり、今では頻繁に外出して、夫婦での外食も楽しんでおられるようです。

 このように、ちょっとした困りごとが心身の健康に大きな影響を与えることがあります。但馬長寿の郷では、市町やケアマネジャーなどと連携して支援しています。お気軽にご相談ください。

 

(但馬長寿の郷 作業療法士)

(神戸新聞 令和元年6月22日転載)