神戸新聞一覧

2018/10/19

運動の継続 元気なときから始めよう

 介護予防のための体操教室が、皆さんのお家の近くで開催されているのをご存知ですか? 但馬地域では現在、約320カ所で開かれています。

 先日、体操教室をスタートさせて1年が過ぎた地区を訪問しました。参加者に「体操教室を続けて、身体が動きやすくなったり、疲れにくくなったなどの実感はありますか?」と、効果を尋ねてみました。するとある80代の女性が、「体操を始める前と比べて、体力は変わったように思わない」とおっしゃいました。

 その女性は長くひとり暮らしをされている方で、体操教室に通う前の生活を聞くと、炊事や洗濯、掃除などの家事を全て自分でしており、以前から元気で活動的に暮らしていました。

 できなかったことができるようになれば、誰しも運動の効果が実感できます。また一方で、今できることを長く維持していくことも、運動の大きな狙いです。この女性のように、元気なときから運動を継続することも、非常に重要なのです。

 体操教室は、おおむね週1~2回、1回あたり1時間程度と無理なく参加できます。興味のある方は、お住まいの市町の地域包括支援センターにお問い合わせください。

 

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 平成30年9月1日版転載)